OTAでは予約できるのに、自社の英語体験ページでは問い合わせすら来ない——旅館・宿付帯の体験でよくあるギャップです。茶道、着物レンタル、周辺ハイキング、夜の街歩き、地元ガイドツアーなど、商品があるのに英語ページが「雰囲気紹介」止まりだと、海外ゲストは比較の土俵に乗せてもらえません。
結論:英語の体験ページは「紹介文」ではなく商品仕様書です。所要時間・集合場所・言語・含まれるもの・キャンセル・予約CTAを一枚で揃え、発見→信頼→予約までを自社で完結させます。
この記事は「体験ツアー 英語」「アクティビティ 英語サイト」で探している宿・事業者向けに、薄いチェックリストではなくオペレーターがそのまま使える商品ページ仕様をまとめます。
なぜ薄い英語ページはOTAに負けるのか
OTAや大手体験マーケットプレイスは、海外ゲストが求めている順に情報が並びます。
- 料金が税込で見える
- 所要時間・開始時刻が先に出る
- キャンセル条件が数字で読める
- 「Book」がワンクリック
- 言語(英語ガイドの有無)が商品カード上で分かる
一方、自社サイトが「四季の美しさをお楽しみください」系の雰囲気文だけだと、比較・直予約に進めません。宿本体の英語ページを整えても、付帯体験だけ日本語のまま/問い合わせのみ、というケースも多いです。結果として、体験経由のアップセルと直予約の両方がOTA側に流れます。
直予約を取りにいくなら、体験ページも宿の予約導線と同じ基準で「商品化」してください。
必須ブロック(商品カード仕様)
以下は、英語体験ページに必ず載せるブロックです。順番もほぼこのままが読みやすいです。見出しは英語ゲスト向けに英語で書いて構いません(日本語運営者向けの注釈を括弧で付けています)。
1. What it is(何の体験か・誰向けか)
一文で「何をする・誰に向く」を書きます。文化体験なのかアクティブなのか、初心者歓迎なのかを先に出します。
例:
A 90-minute tea ceremony experience for first-time visitors. Sit on tatami, learn the basics of matcha, and enjoy a seasonal sweet. Suitable for ages 10+. No Japanese required.
「伝統を感じる」だけでは弱いです。動作・所要・対象が一瞬で分かる文にします。
2. Duration / start times(所要時間・開始枠)
- Duration: 60 / 90 / 120 minutes など具体的に
- Start times: 10:00 / 14:00 / 16:00(JST)など枠を列挙
- Last start / seasonal change があれば明記
曖昧な “in the morning” は避けます。タイムゾーンはJSTで統一すると、キャンセルや集合時刻と矛盾しません。
3. Meeting point(集合場所)
宿のフロントなのか、駅出口なのか、別会場なのかを英語で特定します。
例:
Meet at the ryokan lobby (address). Please arrive 10 minutes early. Google Maps: [link]. If you are staying with us, we can walk you to the venue.
マップリンク、目印(noren / stone lantern)、遅刻時の連絡先を添えると問い合わせが減ります。
4. Language(英語ガイドの有無・範囲)
「英語対応」は曖昧です。次を分けて書きます。
- Full English guide
- English support for key instructions only
- Japanese experience with printed English sheet / translation app OK
- Interpreter available on request (fee)
例:
The host speaks basic English. Key steps are explained in English; detailed history is available on a printed sheet.
できないことを盛ると口コミとクレームの元になります。範囲を正直に書く方が予約につながります。
5. What’s included / not included
Included と Not included を対で出します。
例:
Included: tea ceremony fee, matcha & sweet, rental seating cushion, English instruction sheet
Not included: hotel pickup, photos for purchase, tips (optional / not expected)
着物レンタルなら着付け・帯・草履の範囲、アクティビティなら保険・レンタル装備・飲料を明示します。
6. Price and tax
税込か税別か、一人あたりかグループか、子供料金、最低人数を数字で。
例:
¥6,600 per person (tax included). Children 6–12: ¥4,400. Minimum 2 guests. Private group (up to 6): ¥33,000.
入湯税や施設使用料が別なら、その旨も。通貨はJPY明記が安全です。
7. Cancellation
宿のキャンセルポリシーと体験のポリシーが違う場合は、体験ページ側に独立して書きます。
例:
Free cancellation until 15:00 JST, 2 days before the experience. After that, 100% of the fee may be charged. Weather cancellations for outdoor activities: full refund or reschedule.
天候キャンセルがある体験は、判定基準(雷・警報など)と返金/振替を先に書いて信頼が上がります。
8. How to book(Reserve / Request)
可能なら英語で完結する予約(カレンダー or フォーム)。問い合わせのみなら、返信目安を英語で明示します。
例A(直予約):
Select a date and start time, then complete checkout in English. Confirmation email within a few minutes.
例B(リクエスト):
Send a request via the English form. We reply within 1 business day (JST). Your spot is confirmed only after our written reply.
「お問い合わせください」だけは、海外ゲストにとって予約不能と同義になりがちです。
信頼ブロック(離脱を止める追記)
必須8項目に加え、次を短い見出しで足すと直予約率が上がります。
| 項目 | 書くべきこと |
|---|---|
| Difficulty | Easy / Moderate / Challenging。階段・歩行距離 |
| Weather | Outdoor時の雨天方針 |
| Age / kids | 何歳から、ベビーカー可否 |
| Accessibility | 段差、車椅子、座位の制約 |
| What to bring | 靴、着替え、現金、季節の服装 |
| Photo policy | 撮影可/不可、フラッシュ |
| Safety | 保険の有無、体調不良時の中止 |
曖昧な “please contact us for details” だけは避け、答えられる範囲を先に書きます。わからないことは「We will confirm by email」とプロセスを示す方がマシです。
そのまま使える英語ページ骨子(コピペ用)
以下を自社情報に置き換えて使えます。
[Experience name]
[One-sentence description + who it’s for]
Duration: XX minutes
Start times: HH:MM / HH:MM (JST)
Meeting point: [place + map link]. Arrive 10 minutes early.
Language: [English level — be specific]
Group size: min X / max Y
What’s included
- …
What’s not included
- …
Price: ¥X,XXX per person (tax included)
Children: …
Cancellation: Free until 15:00 JST, X days before. After that, …
How to book: [Reserve now / Request a date]
Questions: [English email]
直予約 vs 問い合わせのみ——設計の選び方
| 方式 | 向くケース | 英語で必須の一文 |
|---|---|---|
| Instant book | 枠が固定、人数上限が明確 | Confirmation is immediate by email |
| Request book | ガイド都合・少人数カスタム | We confirm within 1 business day |
| Add-on at stay | 宿付帯のみ、当日空き販売 | Ask at check-in or pre-book online |
宿付帯体験でも、可能なものは予約時にアドオン選択できるようにすると、フロントの口頭説明依存が減り、英語が苦手でも販売できます。
同期チェック(サイトEN・GBP・確認メール)
矛盾がいちばん信頼を削ります。公開前に次を突き合わせます。
- サイトENの料金=GBP投稿/商品説明の料金
- 集合場所の住所表記がメール確認文と同一
- キャンセル期限の「日前」定義が宿本体ポリシーと食い違わない(または体験専用と明記)
- 言語レベルの表現がFAQ・口コミ返信と矛盾しない
- 写真キャプションに “tea ceremony / kimono rental” など検索語が入っている
GBPの「サービス」や投稿で体験を告知する場合も、ページURLと料金を揃えます。
公開前ミニ監査(国際準備度の視点)
体験ページ単体ではなく、発見・信頼・予約の穴として見ると抜けが減ります。
- 発見: 「地域名 + tea ceremony / kimono / hiking」で自社が出るか。英語URLがあるか
- 信頼: 上記必須ブロックが上半分で読めるか。雰囲気文だけのヒーローになっていないか
- 予約: 英語のまま完了できるか。問い合わせならSLAが書いてあるか
次の一歩
体験ページだけでなく、発見・信頼・予約の穴をサイト全体で見たいときは、無料の HAKO Scan(国際準備度診断)から現状を把握するのがおすすめです。
Studio HAKO — Japan, ready for the world.

